さてウレタン吹きも済ませると塗装面の平滑さもそれなりに良く見える。一度水研ぎやコンパウンド等を使った
塗装を経験すると普段見かける車などの塗装にも目が行ってしまう。今は違うバイクのレストアを進行中だが
塗装に関しては下地から上塗りに至るまで面倒でも丁寧な平滑処理を出来るだけ心掛けるようになった。
ところで vol.4 で書いていた「ストロボデカールでのひと捻り」だが言ってしまうとマグネットステッカーを
用いたと言う事である。製作途中つい<おひねり病>が顔を出してオリジナルとは違うデザインを考えていた、
しかしレストアするなら一応はオリジナルというのが前提だったし、どうしたものかと考えた末思いついたのが
マグネットステッカーだった。
画像のように採寸、Illustratorでデータを作り知り合いの看板屋に依頼するとじきに仕上がってきた。
薄手で作ってもらったので当初心配した厚みも気にならず、走行中に剥がれたりずれてしまう事も今の所無い。
マフラーガードを止めているボルトが固着していてWD-40をいくら使ってもびくともしない。ようやくショック
ドライバーを購入するも使い慣れてない身には猫に何とか…
ネジ頭をツブさない内にマフラーごとバイク屋に持ち込みお願いした。
次回までには使い方を憶えよう…️
ボディーが仕上がりFフォーク、タイヤ、ハンドル、シートと組付けようやく形が整った。所々、古さゆえの
ヤレが残っているものの7〜8割方は新車に近い輝きと佇まいに満足感もひとしおである。
バイク屋に丸投げだったエンジンもさすがにトルクは無いものの走り出せば何とか60kmを越えてくれるし
(当時の新車状態なら70km近くは出たんじゃないかな?)、クラッチ板周りは新調なので変速も問題無く、
総じて状態の割にかかりが良い。
パラパラパラパラと昔はあまり好きで無かった2ストの乾いた軽い音も環境問題と経済性の為に今や絶滅寸前、
そうなると勝手なもので今聞くと貴重で心地良ささえ感じてしまう。2ストレーサーのような鬼加速とは無縁で
しかないが、それでもこの高らかな音とオイルの匂い、そして環境保護団体からは石でも投げられそうな
白煙を感じながら試乗を重ねた。
ウ~ン やはり満足、半分程度とは言えやはり自分の手を掛けて復活したバイク、休息期間がどれほどだったか
は解らないが、この先も末永い余生をまったり送って欲しいものだ。
と、まぁこれにてYAMAHA Bobby レストア備忘録 終了でありんす。m(__)m
注)画像は原付2種登録したのでFフェンダーにホワイトマークが付いている
**************************************************************************************************
あまり約に立たないかも知れないが、以下に Bobby の緒元、レストア中に知り得た数値等を残しておきます。
注) 間違ったデータも無いとは言えないのであくまで参考程度に
YAMAHA Bobby ヤマハ ボビー 1976年 発売開始
全長 1570mm × 全幅 670mm × 全高 965mm 車重 : 72kg
エンジン型式 : 空冷 2ストローク, 単気筒, 49cm3
最高出力 : 3.7PS / 6000rpm 最大トルク : 0.45kg / 5000rpm
販売価格 : ¥99,000
型式番号 : ボビー50 (1M3/1M5/4J9) ボビー80 (1M4)
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
ヘッドライト径 ガラス部外縁 118φ ライトケース外々 140mm
メーターケーブル長 約1000mm
ブレーキケーブル長 シース約1000mm インナーワイヤー約1100mm
クラッチケーブル長 シース約830mm + エルボ約65mm
Fフォーク クッションストローク 約75mm
Fフォーク 注入オイル量 R120cc ±4cc L90cc ±4cc
Fフォークインナーシール 純正品番 109-23145-01( 290-23145-00 )
ブレーキシュー YAMAHAパーツリスト品番 296-25330-00
代替 4KN-W253E-11 べスラ VB-212 N.T.B A6-BS3AC(18A)
フロント ドライブスプロケット チャッピー用12丁 93812-12010
リア ドリブンスプロケット YAMAHAパーツリスト品番 109-25433-10-33
30丁 中心穴 44mm PCD 60mm (注:前期)
—————————————————————————————————————–
電気回路図 (大きな画像はこちらから)